右脳系エンジニアのブログ

エンジニアとしての生き方のプロトタイピング、新しい社会のプロトタイプづくりをしています。

思いがけず独立・起業することになった自分が、1年間を振り返って重要だと感じたこと5つ

f:id:Morilin:20130302123656j:plain 完全に思いがけず独立して個人事業主としてやることになり、少しずつ生活が安定に向かってきたのでここいらでこの1年をまとめておこうと思う。

独立して困ったこと

  1. お金がない
  2. 上手くいかない仕事が出てくる
  3. やりたいことに手を付けられない
  4. 今の状況が面白くならない
  5. 状況がおもったより進まなくてつらぽよになる

1. 誠実であること

まず何よりお金がないだけれど、これは頑張ろう。よっぽど性根が腐っていて、人を不快にさせることが特技でもない限り、仕事(や仕事にもならないこと)を食わず嫌いせずやっていけば意外と周りの人が色々と支援してくれる。やっぱり腕試し、お試しでやってみせることになるので単価は安いかもしれないけれど、いつか上がるとおもって誠実に対応しよう。

2. どんな状況かをわかってもらっておくこと

仕事を始めてすぐはどうやったってお金がないし、仕事はあってもいきなり単価の高い仕事にはほとんどありつけない。結果としてたくさんの仕事を詰め込んでいくことにならざるを得ない。

上手くいっているときはいいけど、絶対に上手くいかないときが来る。 なぜかっていうと、独立して仕事をするということは、自分がこれまでやったこともないような営業だったり、ロビー活動だったり、事務仕事だったり飲み会だったりで「思った以上に時間が取られる」からだ。 または、不安定な状況の中で精神的にも不安定になってパフォーマンスが万全ではなくなってしまうときが絶対に来るからだ。

そんなとき=「持っている案件が立ちゆかなくなった時」には、当然納期が守れなかったり、もしかすると頓挫してしまう案件が生まれてしまう。 だけどこのときにきちんと対応していくことで、離れていく人たちの数を最小化出来るだけではなく、むしろより強い信頼関係を築けるチャンスにすらなりうると思っている。

一番大事なのは「どんな状況かをわかってもらっておくこと」だ。 頼んでくれている案件の進捗状況もだし、もっと踏み込んで話せる関係なら今自分が持っている仕事の状況やプライベートの状況だって話していてもいい。

頼んでくれている人が一番困るのは「今自分の頼んだ仕事がどうなっているかわからず、出てくるのかどうかもわからないこと」だ。なぜならわからないと待つ待たないの判断も、やめて別のことをするかどうかの判断も出来ないからだ。

そんなこと当たり前じゃないか、今もやっているよ、というできるサラリーマン生活を送っている人にほど注意をしておいてほしいなと思っている。自分もサラリーマンとしてやっていた時代は、こういうことをかなりのレベルでできていたと思っているが、実際に個人事業主としてはじめてみると全然出来なくて自分でもよくわからなかったのだ。

私もこういうのには慣れていたつもりだけど、サラリーマンとして上司に遅れていることを伝えるのと、個人事業主として依頼主に遅れていることを伝えるのは、生活上の重みも違うし、おそらく遅れた原因も違うので自分の頭が混乱してしまうのだろうと思う。

それでも「出来なかったんだからアンタはダメだ」といって離れていく人はいるけど、幸いなことに周りの人たちの多くは本当に暖かく接してくれる。

特に自分で事業を起こして頑張ってきた方々は私のことを一生懸命に励まし、支えてくれた。本当に助けられたし、温かい言葉に何度唇を噛み締めたかわからない。

アンタはダメだって言ってしまった人は、残念だけど今は諦めよう。少なくとも今のフェーズで関わっても上手くいかなかったのだと納得させよう。

もっと後に、ちゃんと自分が実績を積んでいく中で改めて再チャレンジさせてもらえばいい。

3. 自分のやりたいこと、考えていることをいろんな人に話すこと

独立してみてとりあえず生活費は稼げたぞとなったときに「本来自分がやりたいこと」をやろうと考えだすのだけれど、自分一人の力では全くもってどうにもならないことがわかる。当たり前といえば当たり前なんだが、痛感する。だってお金も時間も信用もないもの。

とにかく、あったら自分のやりたいことをわかってもらうようにする。自分は幸い稀有なIターンだったので、「なんでこんなところに来たの??」とほとんど向こうから聞いてきてくれるのだが。

そういう中で、いろんな人を紹介してくれたり、ほんのちょびっとだけ手伝ってくれたり、後ろ盾的な位置で動いてくれる人がでてくる。

たぶん、そういう座組が揃ってきたら動くときなんだと思う。自分はようやく今このタイミングかなって感じてる。

4. つなぐ意識を持つ

ある程度進んでくると、どうしても最初は刺激たっぷりだった依頼仕事も少しずつハリがなくなってくる。あるいは本当にこんなことをやったとしてWin-Winになっているのだろうかと悩むこともあるかも知れない。

こういときにいろんな案件を受けなければならない状況っていうのは辛くみえるのだけれど、 逆にポジティブな面もあって、いろんな仕事をもらっているがゆえのチャンスもある。

「AさんとBさんが困っていることを、○○ということをすれば両方解決出来る」ということが出来る可能性はたくさん依頼や相談をもらったりするからこそできることであったりする。

単独で受けたら割にあわないけど一緒にやったらお互いに旨みのある仕事に変貌することだってある。

そういう、問題と問題をつないでみたり、解決策やアイデアをつないでみることは独立した当初にはかなり役立つと思う。

5. 自分を信じてくれる人たちを信じよう

なかなか思ったように進まなくて、周りの成功体験に浮足立ったり、自分を成功した同期や友人と比較して落ち込んでしまうときだってある。

そういったときには、自分を信じてくれる人のことを思い出そう。 自分を信じてくれる自分が愛する周りの人のために、自分自身を奮い立たせるのだ。

「お前ならできる!・・・いいかシモン、自分を信じるな!俺を信じろ!お前を信じる俺を信じろ!!」天元突破グレンラガン