取り組む問題は1つにフォーカスするより、複数の問題に着手したほうがいいかもしれない
僕は大学生のころから
「1つの問題にフォーカスし、資源を集中せよ」
とか
「複数の目的があると実施段階でぶれてしまい、良い解決ができなくなる」
といったことを言われてきて、そういうことを念頭においてきました。
1)1つのアイデアを解決するだけでは十分な収益をあげられない
例えば、「地域に雇用を生み出す」というテーマがあったときに、特定の地域ではあげられる収益が少なすぎる、と言った問題はどこでも発生しうると思います。
そのときに 「1つの地域でダメなら複数の地域でやって上手くできないか」 「1つの事業でダメなら複数の事業を同時並行させることで上手くできないか」 という風に考える事で、
「ITを活用すれば複数拠点で事業を上手くできるかも」 「コワーキングスペースのようなものをつくってお互いにシナジーが得られる事業がないか」
といったことを考えだすようになり、工夫できる余地が生まれるのではないかと考えています。
2)問題自体がトレードオフの状態になっている
これを上手く説明するのが、以下の記事。今スプラトゥーンが久々の新規ヒット作として話題になっていますが、この記事をみてもらうのが良いと思います。
マリオのジャンプはなぜ優れているのか?そしてスプラトゥーンはなぜ「面白そう」なのか? - 枯れた知識の水平思考 "「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」" HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN - 1101.com
大きな問題を考えた時に、何かをやろうとすると何かが立たなくなる。 こういった「均衡状態」に陥っているからこそ、 現状が変わっていないからこそ、問題として存在し続けているとも言えます。
だからこそ、「複数の問題を同時に解決できないか」「あっちも立てて、こっちも立てることができないか」と考えることで、1つの問題を解決しようとしても難しかったことの解決策を思いつくことがあると思っています。
こうした思考のトレーニングに有用なツール
こうした思考のトレーニングをする上で、闇雲にやるよりもフレームワークをうまく活用することをオススメしています。
個人的には、「考具」という書籍がオススメです。
- 作者: 加藤昌治
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2003/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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問題点・課題
もちろん、こうした考え方にデメリットがないということではないです。
チームで動く場合に、メンバーに高い共感が必要
先に上げましたが、「複数の目的があると実施段階でぶれてしまい、良い解決ができなくなる」 というポイントはものすごく重要です。ここの統一が図られずに見るも無残に瓦解していくプロジェクトをいくつも見てきました。
なので、こうしたことをするときには、わかりやすいステートメントにおこしておくなどして メンバーへの共有を図る努力を怠らないことが重要だと考えています。
問題をシンプルに考えていくことはトレーニングとして重要。
ただし、大学生のころは逆にこういうことを言われていて良かったなと思っています。 1つの問題と、その解決策を突き詰めて考える訓練をしてきたことによって、 その限界や問題点が見えてきた、という部分があるからです。
特に若い時、自力があまりないと感じるときにはまずは1つの問題にフォーカスし、チャレンジしていく経験を積んでいくのも良いと思います。