【勉強会の記録】地域について「フリーペーパー/リトルプレス」という視点から議論してみたら、知見以上に同じ課題を考えられる機会や関係性を作ることが大事なのかも考え始めた
この記事の概要
- 勉強会の開催記録です
- まとめ的な性質が多いです
- 結論は雑です
なぜ僕たちが勉強会をやるのか?
「課題に立ち向かえる人材を育て、まちの課題を解決していく」をヴィジョンに活動する中で、 1) 地域や課題、まちづくりへの興味・関心のきっかけづくり 2) 課題に取り組むためのスキルやマインドの育成 3) まちづくりの関係者の増大と関係構築 の3つの柱をベースに活動しています。
オムスビで開催する勉強会・ワークショップは、グラデーションこそありますが、別の隣接する興味からまちづくりに興味を持ってもらう視点、勉強会の名の通りスキル・マインド育成の視点、 そして地域内外の人を「まちづくり」というキーワードのもとにつないでいくという機能をもたせようとしています。
今回の勉強会について
今回開催したのは、こういうものです。
内容については地域おこし協力隊の黒澤さんに中心に動いてもらい、こちらで会場等サポートする形で実施しました。 このテーマを選んだのは 「まちづくりに興味持ってもらうにあたって、いろんな情報発信はされてるんが全然届いてない感じがもどかしい。オムスビでもここになにか取り組みたい」 というところが始点にあります。「ローカルメディアやフリーペーパーを議論すること」を通じて、なにか得られる知見があればいいなと思っていました。
"フリーペーパー"から得られる視点
各自の持ち寄ったフリーペーパーを、最初は机いっぱいに広げて読み始めるところからスタート。 それぞれの雑誌がもつ面白さの視点を共有するところからはじめました。
難しいものを噛み砕ける
「フリースタイルな僧侶たち」はお坊さんのインタビューなどを通じ、普段あまり興味のない仏教というテーマについてカジュアルに読み進めることができます。 こういうふうに「普段難しいから興味ないわー」というものを「これならちょっと読んでみようと思える」カジュアルさに落とせる視点
トイレに入っていると読み込めるタイプ
「ほしい未来は、つくろう」と書かれたgreenz.jpが観光する誌面。こんなの地域あったらいいな、というのが所狭しと書かれています。
「こういうのってトイレに入ってると読んじゃえるよねー!」という話も。
細かいんだけど網羅性高くて順番にみていくようなものや、仏教の教えみたいなちょっと敷居高いんだけど一人で読んでるとすっとはいってくるものとか。 トイレ以外にもそういうチャンネルありそうだよね、という視点。
ちょっとだけ所有したくなる視点
「服をめぐる」のように、単純にヴィジュアルとして美しかったり、自分の趣味にドンピシャリだったりで、 「いや、たぶん飾るほどじゃないんだけど飾りたくなるかもしれないから持っていこう」みたいにとっちゃう雑誌もあるよね、という視点
"全く尊くない"ハードルの低さの視点
Himagineは、わら半紙にリソグラフ、綴じもずれている気がする。暇つぶしと割り切り、コンテンツのテーマも中身も著作権ギリギリ(アウト)なフリーペーパー。 もはやすべてが狙っているようにしか見えてこないが、人ってこういうゲスっぽいの、きらいじゃないよね。という視点。
興味の隣接の視点
(写真なし)
話よりもその人の持ち物とか本棚のほうが人となりがわかったりする。 好きなアーティストとかいて、その人の本棚とか乗ってたら買っちゃうよね。という話。 興味のあるところからそれを起点に別の興味を見つける、興味の隣接、という視点。
ヴィジュアルとキャッチコピーで入って、9割脱落する視点
「ヴィジュアルとキャッチコピーで、興味ないことに入ってこられちゃう瞬間あるよね」という議論も。一時期ヘルスグラフィックマガジンなどはネットでも話題になりました。
一方で、「そこで惹きつけられて、中の文字の見出し読んで9割脱落するよね」と思ったのが私。 見出しにももう少し力を入れる必要があるのかも。
いつのまにか地域の問題意識に展開する議論
キャッチコピーの流れから、商店街ポスターの話に。 「あの一枚にどれだけ生き様を表現できるか」をかなり真剣にやっているのが商店街ポスターだと電通の仕掛け人の方の講演にいった参加者。
南相馬でもああいうのできたらいいよねー、とみんなの思考が同じ方向に
南相馬で、商店街ポスターはつくれない
「でも南相馬では(十分なクオリティの)商店街ポスターはつくれない。クリエイターがいない」というのが現状の見解。
特に感覚的ではなくて、説明できる「ロジカルなアプローチができるデザイン思考のデザイナー」はほぼゼロではないかという話題に。。。 辺境地域において、デザイナーという職への理解や環境というのはまだまだ整っていないというのが実態です。
育てるとしたら?"デザイナーの人が来て、高校生と一緒につくる"
「こういうのって、センスが必要。正直にいってほとんどのものは仙台にいけば通用しない。センスを磨くためには良いものを見せたり、ジャッジできる人が必要」 という意見。
高校生とデザイナーの協業をしたり、育てるチャンスがあるのもこのまちの良さだという話で、こういう展開に持っていけたらいいよね、という話もできました。
「勉強会」を通じてみえた、"ひとつの課題に対して考える"機会の提供
今回の勉強会を通じて見えたのは、フリーペーパーに関する知見もそうなのですが、それ以上に「一つの課題に対して、似たような興味や意識を持った人たちが一緒に考える」機会づくりって、 地域の中でもしかしてすごく大事なのでは・・・?という考えが浮かんできました。
逆にいうと、一つの課題に対して考えてもらったり、チームをつくっていく、という手段として勉強会やワークショップをやる、という絵をかけそう。 なんかこのほうがワクワクする。というようなこと。
もうちょっとテストしながら、いろいろ考えてみたいと思います。