右脳系エンジニアのブログ

エンジニアとしての生き方のプロトタイピング、新しい社会のプロトタイプづくりをしています。

【起業して2年】期待に応えようとしすぎて自爆してはいけない

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起業して2年がたった。

2016年は自分にとってとても厳しい年であったが、たくさんの学びが結果として得られたのだ、と思うために、自分を振り返ることにした。

結果として、「期待に応えようとしすぎて自爆する1年」だった、というのが現状の結論だ。

価値創造にコミットしすぎると爆発する

ビジネスの対価を得る=顧客に価値をもたらす の図式を頭にもっておくことは重要

「価値を出せていないからお金をもらってはいけない」の呪縛

ただ、2年目の僕はこの考え方にはまりすぎた。

「価値を出せていないからお金をもらってはいけない」の呪縛にとらわれてしまったのだ。

私は、次第にこんな考え方にとらわれすぎて、仕事を受けるようになってしまった。

  • ホームページを運用したところでこの顧客にはあまりメリットが少ないのだから、運用費用をとったら悪いなぁ・・・
  • このシステムを3年でペイさせるなら、このくらいの金額でやらないと・・・
  • この分野はまだ得意じゃないから、ためしにやってみて結果がでたら次の仕事でお金を貰おう・・・

こうすると、どんどん工数あたりの単価が低い仕事を受けてしまうことになる。工数単価が低いと、 顧客にプラスαで何か提案したり、一工夫して期待値を上回る仕事をするのが難しくなる。 そうすると、事業を成り立たせるためにまた細かい仕事を受けて・・・とどんどん負のループに陥っていったのだった。

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顧客が生み出す価値のことまで考え始めると、負の循環に陥る。みんな気をつけような

最終的に価値を出せるかは顧客の責任である

他責NGはすばらしいことだが、顧客の事業にまで他責NGの精神を持って行き過ぎると、危険になる。 なにより自分の事業の責任が疎かになる。

こんなことをいうとやや投げやりなのだが、 「その事業をやるかきめるのも」 「その金額で発注するのも」 「その事業がその金額でメリットを出せるか判断するのも」 全部「顧客」というのがまごうことなき真理なのだ

だから、自分は要求された仕事に対して、予算目一杯の仕事をするか、出された仕事に対して、きちんとした対価を提示していただくか、 しないといけない。

冷静になってみれば当たり前のことなのだが、渦中にはまっていると、まるで冷静でない中、気づくのに時間がかかってしまった。

コミットしたいなら、きちんとしたビジネスモデルと対価を

とはいえやっぱり価値のでないと自分が考えてしまう、納得しきれないものを提供してお金をもらっているのは、とても気持ちが悪い。

だからこそ、そういったことをなくしきちんと価値創出までコミットするためには、 きちんとしたビジネスモデルが必要なのだ、と思う。そして、それをできるビジネスモデルは、それなりの対価が発生するモデルでもある。

便利なものを安くすると爆発する

私は、この街においては、割と有用性が高い。コンピュータやデザイン、企画ができて話がぱっとちゃちゃっといい感じにしておくのは、私の得意分野だと思っている。

当然、そういう人材はなかなかいないので、いろんなところから、期待され、いろいろなお願いをされるのだ。

  • ちょっとパソコンの調子がわるいので、見てほしい
  • ○○の事業について考えているんだけど、相談に乗ってほしい
  • この資料をつくってみたのだけど、いまいちまとまらないのでアドバイスしてほしい
  • ○○のセミナーでちょっと1時間ほどしゃべってほしい
  • ○○の活動について、取材させてほしい

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こういうのを、顔出したついでなんで~とかいってロハに近い値段でうけたりと、時間を使ってしまっていた。

先に待ち受けているのは、信用してくれている人の信用Ptの消費

こんなふうに、いろんなところにちょこちょこ顔をだしては、よろず屋よろしくで解決していくということを 続けていたら、当然ながら仕事が溢れた。

結果として、どうなるかというと、自分を信頼してくれる人から待たせることになる。 「ちゃんとやっているってわかっているから、待つよ」といってくれる人を待たせてしまうことになる。 どんどんクイックレスポンスができなくなり、信用ptをどんどん消費していく。

こんな沼にはまっては行けないのだ。

便利なものは高い

世の中、便利なものは高い。

すぐにとどくAmazonお急ぎ便はプラスの料金かプライム会員にならねばならないし、 快適に処理ができるスペックの高いPCは高くなるし、早く移動できる新幹線は鈍行列車より高いのだ。

これから、沈まないため、沈んだ時に脱するための戦略づくり

私はこの1年くらい、この沼にハマっていることに薄々気づきながら、たぶんすごくもがいた。 じゃばじゃば動けば動くほどずぶずぶハマっていく沼に、焦ったりもがいたり落ち込んだり苦しんだりしながら、 なんとか沈まないようにやってきた。

結果的に、ここ数週間でなんとなく沼を抜け出せそうな兆候が見えたので 振り返りがてらまとめてみた。 これから、この状況をうまくだっして、経営者として一皮むけるために戦略を立てていくことにする。

もし、これをみて、「あー、そういえば森山こんなんだったな」ってなった方は今年はもう少し上手くやるので これからも応援してください。おねがいします。

無事抜け出せたら、処方箋編を書きたいと思う。